妊活・妊娠中に気をつけておきたい病気のまとめ。胎児への影響や予防法とは。
こんにちは!IT系アラサーOLのスプラウトです(`・ω・´)
現在ちびた(0ヶ月)の世話をしながら、妊娠中にもらった冊子などを読み直しています。
スプラウト家はもしかすると3人目を将来考えるかもしれないので、その時のために妊娠中に気をつけておきたい病気(というか、妊活時に意識しておいたほうがよい病気)についてまとめておきたいと思います。
目次
- 1. 風疹(三日ばしか)
- 2. サイトメガロウイルス
- 3. 水痘(水ぼうそう)
- 4. C型肝炎
- 5. パルボウイルス感染症(伝染性紅斑、リンゴ病)
- 6. 麻疹(はしか)
- 7. トキソプラズマ感染症
- 8. インフルエンザワクチン接種
- 9. B群溶連菌感染
- 医師による適切な判断を仰いでくださいね
1. 風疹(三日ばしか)
風疹(三日ばしか)とはどんな病気?
3〜10歳でかかる人が多い病気。16〜18日の潜伏期間ののち、急に発熱し全身に細かい発疹が現れます。
3日目が症状のピークで、1週間程度で治ります。一般に、大人は症状が重くなります。
胎児への影響
妊娠中に風疹にかかると、白内障・緑内障・色素性網膜症などの眼の疾患や、難聴、心臓の奇形などの疾患をもつ赤ちゃんが産まれる可能性があります(先天性風疹症候群)。
妊娠早期の感染ほど赤ちゃんの感染率、発症率、重症度が高く、受精後2週間(妊娠1ヶ月)以内の感染で約50%、妊娠12週未満(妊娠3ヶ月以内)の感染で約30%の赤ちゃんがこれらの症状をもって生まれてきています。
妊娠20週(妊娠6ヶ月)以降の感染であれば、先天性風疹症候群は起こりません。
予防法
風疹にかかったことがなく、予防接種もしたことがない人は、周囲に風疹感染者が出た場合は接触を避けましょう。
同居する家族から感染する頻度は高いので、家族の中に風疹の免疫のない人がいたら、直ちに予防接種をしてもらいましょう(特に上の子)。
出産後、時期をみて予防接種をしておきましょう。
2. サイトメガロウイルス
サイトメガロウイルスとはどんな病気を引き起こす?
サイトメガロウイルスは、体内にごく普通に住みついているウイルスです。
普段はおとなしくしていますが、がんや白血病、エイズ、臓器移植などで体の抵抗力が弱まると、急に活性化して全身に広がり、重い肺炎、脳炎、網膜炎、腸炎、肝炎などを引き起こします。
胎児への影響
妊娠中に体内のウイルスが活性化し体内感染する確率は0.2〜2%、胎児に影響が出るのはさらにその0.5〜1%とごくわずかで、その多くは軽症です。
しかし、このウイルスの未感染者が妊娠中に初感染すると、35%〜50%という高確率で胎内感染が起こり、そのうち約10%の胎児に発育の遅れ、脳の発育不良、肝臓の異常、浮腫(全身のむくみ)・胸水・腹水、黄疸などが起こります(巨細胞封入体症)。
出産時には無症状でも、将来14〜15%の子どもが難聴、視力障害、脳性マヒ、精神発達の遅れなどを起こします。
胎内感染の結果として、流産・死産に至ることもあります。
予防法
妊娠年齢層の未感染者はこの20年の間に約5%から約30%近くに増加し、それに伴って妊娠中に初感染する確率も増大しています。
血液検査(抗体検査)をしてウイルスに未感染であることがわかった場合は、出産までの間に感染しないように注意します。
感染経路は性交、輸血、尿・唾液などです。
夫が感染している場合はコンドームを使い、他人(特に乳幼児)の尿や唾液に触れないようにします。
もし原因不明の発熱、発疹、肝機能障害などがみられた場合は、即時医師に相談してください。
3. 水痘(水ぼうそう)
水痘(水ぼうそう)とはどんな病気?
初めて水痘ウイルスに感染すると、急に高熱が出て、赤い発疹が顔や胸から全身に広がります。
発疹は水痘→潰瘍→黒褐色のかさぶたへと変化し、2週間程度ではがれ落ちて治ります。
小児期に初感染することが多く、成人の約95%が免疫を持っています。
ウイルスは潜伏して、のちのち帯状疱疹(ヘルペス)を発症することがあります。
母体への影響
妊娠中に初感染すると、肺炎や肝炎を合併して重症化することがあります。
胎児への影響
①妊娠20週までの感染
1〜2%の胎児に低出生体重、手足の奇形、脳の発達異常などが発症(先天性水痘症候群)するといわれています。ただし、日本ではまだ報告例がありません。
②出産直前に感染
24〜51%の赤ちゃんに水痘が発症します。母親の発症が出産の6日以前であれば、お母さんの抗体が赤ちゃんにも移行するので、赤ちゃんが水痘を発症しても重症化しません。
お母さんの発症が出産5日前〜出産後2日の場合
抗体が赤ちゃんに移行していないために、赤ちゃんは生後5〜10日に発症し、重症化します。
肺炎、脳炎などを併発することが多く、死亡率は30%に及びます。
お母さんの発症が出産後3日以降の場合
胎内感染はしていないため、お母さんから話して感染を防ぎます。
③その他
胎内感染したウイルスがそのまま潜伏し、乳児期に帯状疱疹(ヘルペス)を引き起こすことがあります。
予防法
水痘にかかったことがあるかどうかはっきりしない場合は、血液検査(抗体検査)で調べることができます。
かかったことがない人は、周囲に水痘感染者が出た場合は接触を避けます。
4. C型肝炎
C型肝炎とはどんな病気?
C型肝炎ウイルス(HCV)は血液、輸血・血液製剤、注射針などを介して感染します。
1〜3ヶ月の潜伏期間ののち、急性ウイルス性肝炎を発症しますが、風邪のような症状が出る程度なので、急性肝炎と気づかない場合がよくあります。
約30%は自然治癒しますが、残りは慢性肝炎に移行し、20〜30年後に肝硬変や肝細胞がんが発生することがあります。
胎児への影響
妊婦やキャリア(症状がなくてもウイルスを持っている人)の場合、出産時に胎内や参道で赤ちゃんが感染する可能性ああります。感染率は5〜10%です。
感染した子どもの約半数は3〜4歳までに自然治癒し、半数はそのまま感染が持続します。
感染が持続している子どもがその後どのような経過を辿るのかはよく分かっていないため、小児科医による長期的な経過観察が必要となります。
予防法
キャリア妊婦の早期発見のためにHCV抗体検査、HCV-RNA検査などの血液検査が行われています。
キャリア妊婦の分娩に際しては、「経膣分娩ではなく帝王切開にしたほうが感染率が低くなる」という報告もありますが、通常、帝王切開は第一選択肢ではありません。
5. パルボウイルス感染症(伝染性紅斑、リンゴ病)
パルボウイルス感染症(伝染性紅斑、リンゴ病)とはどんな病気?
4〜10歳くらいの子どもがよくかかります。
1〜2週間の潜伏期間ののち、頰がりんごのように赤く腫れます。
腕・もも・尻にも発疹が現れ、1週間程度で治ります。
成人の場合は発疹が現れないことが多く、発熱や関節痛がある程度です。1度かかれば免疫ができます。
胎児への影響
妊娠初期(20週未満)に感染すると、約20〜30%で胎内感染が起こり、このうち約1/3で胎児死亡や胎児水腫(全身のむくみ)が発生します。
胎児死亡は感染から4〜6週間遅れて、胎児水腫は感染から約12週遅れて発症します。
これらはパルボウイルスが胎児赤芽球(赤血球の元の細胞)に感染し破壊するために、(タイムラグをおいて)赤ちゃんが重症の貧血に陥るためです。
治療としては感染確認後、毎週通院または入院し、超音波検査などを行いながら危険な状況に陥れば胎児輸血を行います。
妊娠20週以降に感染した場合は胎児への影響はありません。
予防法
パルボウイルスの感染力は強く、周りの人にうつるのは潜伏期間中のため、有効な予防法はありません。
パルボウイルス感染症にかかったことがない人は、周囲に感染者が出たら接触しないように注意しましょう。
6. 麻疹(はしか)
麻疹(はしか)とはどんな病気?
幼児期に多くかかる病気です。38℃前後の熱が出て風邪のような症状が2〜3日続き、口の中に水泡ができます。
その後、熱は一旦37℃台まで下がり再び39℃前後まで上昇し、同時に顔や胸に発疹が現れ、腹や大腿に広がります。
この状態が3〜5日続き、それ以降急速に回復に向かいます。
母体への影響
麻疹ワクチンの予防接種率が低下したため、妊娠中の感染が増加してきています。
妊娠中に感染すると、肺炎などを合併して重症化することがあります。
胎児への影響
妊婦が感染すると、胎児死亡や流産・早産を起こす可能性があります。
出産前後に母親が発病した場合は、赤ちゃんに先天性麻疹が発症することがあります。
ただし、お母さんの発疹出現から7日以降に出産した場合は赤ちゃんの発症はないとされていますので、できるだけ7日目以降に出産するように導きます。
予防法
麻疹にかかったことがない人、予防接種をしていない人は、周囲に感染者が出たら接触しないようにします。
7. トキソプラズマ感染症
トキソプラズマ感染症とはどんな病気?
トキソプラズマはヒト、動物に共通に寄生する病原性の原虫です。食肉やペット(猫が多い)、土などから口に入りヒトに感染するといわれ、日本では1〜2割以上のヒトが知らないうちに感染し、抗体を持っています。
成人が感染しても多くの場合、症状(かるい風邪のような症状が出ることはある)は出現せずに過ぎてしまいます。
妊娠中にトキソプラズマに初感染すると胎児も感染する場合があります。
多くの成人はすでに感染して抗体をもっているため妊娠中に初めて感染することは多くないです(10%以下)。抗体をもっていなくても、生肉の処理や猫などのペットとのふれあいを防ぐだけでもリスクが回避できます。
生肉を多く扱う、ペットがいるなどの環境にある妊婦は抗体検査を受けておくと、過去にトキソプラズマに感染したことがあるか調べることができます。
胎児への影響
妊娠中に初めて感染すると、その約3割に胎児感染が起こるという報告があります。
胎児に感染した場合には流産したり、先天性トキソプラズマ症(小頭、水頭、小眼球、脳室異常、網膜脈絡膜炎、胎児発育障害、肝臓肥大など)、知的障害、視覚障害となることもあります。
スクリーニングの時期と方法
上記のような環境にある場合、必要に応じて妊娠初期に母体血液のトキソプラズマ抗体を測定します。妊娠中に次のようなリスクのみられるケースの場合も施行します。
- 不明熱、頸部リンパ節腫脹の既往
- 生肉の取り扱いを行う、加熱処理不十分な肉の摂取
- ガーデニング、田畑で土壌と接する
- ペットとの接触が頻繁
予防法
手をよく洗う、肉は十分に加熱調理して食べる、猫の糞に直接触れない、などを励行します。
犬や猫など動物を飼っている人は、血液検査(抗体検査)で感染の有無を調べてもらいましょう。
また、新しくペットを飼わないことも大切です。
治療法
血液検査(抗体検査)で感染の有無、感染時期(妊娠前か妊娠中か)がある程度わかります。妊娠中に感染したことが確認されたら、早期に薬物治療を開始します。
8. インフルエンザワクチン接種
妊娠期間中の接種は、ほとんど問題ありません。欧米では、妊婦に対し積極的にインフルエンザの予防接種を勧めていますが、母子ともに大きな副作用の報告はありません。
妊娠3ヶ月(8週〜11週)での予防接種は積極的にはすすめられませんが、理論的には問題ありません。
喘息や心臓病の人、人混みに出る機会が多い人や家族に幼児や高齢者がいる人など、ぜひ予防接種をしておきたいという人は、主治医に相談してみてください。
妊娠中は免疫力が低下している状態と言えます。このためインフルエンザに感染すると高齢者と同様に重症化しやすく、母体生命に危険が及ぶこともあります。
さらに子宮内は脇の下で計測した体温より2℃以上温度が高いと言われているため、わき下の体温が40℃以上になる場合には、赤ちゃんにとっては非常に悪い環境(1日中入浴している状況)が発生している可能性があります。
9. B群溶連菌感染
B群溶連菌はL種の常在菌のひとつで妊婦の約10〜30%に認められる細菌です。
保菌妊婦から出生した子の約35〜50%からGBSが検出されますが、そのうち新生児GBS感染症を発症する児は2%前後と推定され、500〜1,500分娩に1例程度の発症率です。
発病すると急激に肺炎、髄膜炎、敗血症に進行し、治療が遅れた場合の死亡率は約25%と高く、救命できても精神発達障害、聴力障害、視力障害などの神経学的後遺症が約50%に残る感染症です。
母体がGBS陽性と判明していれば、分娩時に抗生物質を投与することで新生児への感染を予防することができるため、妊娠中のスクリーニング検査が必要となります。
医師による適切な判断を仰いでくださいね
ここに挙げたものはあくまでスプラウトが勉強したものをまとめたものです。
読まれたタイミング等によっては正確な情報ではない可能性もあるため、詳細はかかりつけの医師にご相談いただくのがよいかと思います!
どちらかというと、妊活のタイミングで知っておいた方がよさそうな情報でした。
妊娠中は薬の種類などがどうしても限られてしまいます。また、母体と赤ちゃんは文字通り一心同体なので、自分のことをおざなりにすることは、赤ちゃんのことをおざなりにすることと同一です。
子どもが欲しいと思ったタイミングで、自分自身色々な検査をまずは受けるということを、意識しておきたいですね。
スプラウトも、次に子どもがほしいと思ったら、改めてこのエントリを見返してみようと思います。
ほな、まったね〜(`・〜・´)ノシ
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