「子どもの心のコーチング 〜一人で考え、一人でできる子の育て方〜」という本が、めちゃ良かった話
こんにちは!IT系アラサーOLのスプラウトです(`・ω・´)
最近、育児本をよく読みます。
単純に時間があるのと、なつおが大きくなってきたので今後の我が家の育児方針をしっかり考えようと思って。
そんな中、今回読んだ本がとってもよかった!ので、ご紹介したいと思います。
目次
子どもの心のコーチング 〜一人で考え、一人でできる子の育て方〜 菅原裕子
子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)
- 作者: 菅原裕子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
- 購入: 21人 クリック: 201回
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こちらの本です。
スプラウトは図書館で借りて読みましたが、何度か読み返したいので購入しようと思ってます。
どういう本か?
自立した子どもを育てるための、親のスタンスについて解説している本です。
親として、自分の子どもにどう接すれば、子どもが「自分で考える力」「周りとうまくやっていける力」を身につけることができるのか。
それを、具体例を交えながら解説しています。
自分の子はめちゃめちゃ可愛い。けれども、愛しすぎることが子どものためになるのか?我が子のわがままとどうやって向き合っていけばよいのか?など、親であれば多くの人が通る悩みについて、解が見つかる本だなと思いました。
精神論というよりは、具体的な行動が書いてあるので、日々の生活に活かしやすいです。
スプラウトの子は今2歳手前ですが、ある程度自分の子が意思を持ち始めた1歳半以降くらいの方が読むのに最適な本だと思います。
本書の目次
- 親の役割は何?
- 子どもに教えたい3つの力
- 愛すること
- 責任
- 人の役に立つ喜び
- 子どもを幸せにするしつけ
- 心を結ぶ聴き方・伝え方
- 親の幸せは自分でつくる
おお、これは確かに!と思った点
いくつか、本書を読んでこれは確かに!と思った点についてだーっと書き連ねていきたいと思います。
親の役割は何?
- 子どもの子育ての視線は「今」ではなく「未来」を見るのがよい
- 我が子のことを「できない」存在と捉えて、その人に変わってやってあげることが「ヘルプ」
「できる」存在と捉えて、そばで見守り、必要なときに手を貸すことが「サポート」 - 子どもが親のコントロール下から出たとき、「ヘルプ」を受けた子どもは自分で判断・問題解決ができない(体験にもとづく学びが少ない)
- 子どもに自立(=人をあてにしなくても自分の力で生きられること、自分ではできないときに素直に人に援助を求める能力)を身につけさせるために、子どもに指示を出すのではなく、子どもが自分で学べるように子どもの邪魔をしないことが大切
- 子どもが自分でやりたがっているときには、時間がかかっても「待つ」ことが大事
- 幸せに生きられる「枠組み」をつくり、その枠組みの中で子どものコーチになることが、親にできること。コーチとは、選手(子ども)に代わってプレーすることはなく、選手の才能を開花させることが仕事
そのために満たすべき条件は以下3つ
- 子どもはできることを知っている
- 子どもは自身がもっとよくなりたいと思っていることを知っている
- 子どもが望んでいることが起きるまで待ち、必要なサポートはなんでもしようとする柔軟性がある
子どもに教えたい3つの力
- 人が生きていく上でもっとも大切な感情が「自己肯定感」
- 自己肯定感(=自分が存在することへの自信)があれば、つらいときでも「生」を支えることができる
- 自己肯定感は、自分を保育してくれる人たたいに愛されることによって身につけることができる
- 自己肯定感=傲慢さではない。自己肯定感は「愛」から生まれ、傲慢さは「怖れ」から生まれる
- 「愛すること」は、言葉とスキンシップで無条件にかわいがることで教えることができる
- 「あなたのために」は愛であるとは伝わらない
- 親の理想にそって「ヘルプ」しすぎると、「あるがままの自分ではいけない」というメッセージを受け続けることになるため、子どもは自分に自信が持てず「愛されていない」と感じてしまう
- 幼少期に「禁止語」「命令語」を使いすぎると、ネガティブなセルフイメージを育ててしまう
- 禁止語を使わないために、子どもの動きを規制しなくてもよいような環境を作ることが大事
- 命令語を使わないためには、命令しなくても子どもが行動するように習慣づけることが大事
- 「甘えを受け入れる」ことと「甘やかし」は違う。子どもが甘えたいときに、親が必要な精神的サポートを与えることが「甘えを受け入れる」こと
- 子どもが朝、決まった時間に起きることは「子どもの仕事」
- 「遅刻するから」という親によるヘルプは、結果的に子どもが自分で起きなくてよいという状態を作ってしまうため、「責任」を学ばせることができない
- 「寝坊」という原因と、その結果を体験してはじめて、子どもは「行動」を変えることで「結果」が変わることを学ぶ
=現状に反応し、考える習慣が身につく - 結果を改善するために、一緒に原因を考え、よい結果になるよう「サポート」するのは親の仕事
- 親が起こし(ヘルプし)ている状態だと「お母さんが起こしてこれなかったから」と結果を他責にしてしまい、自分で原因を変えようという考えに至らない
- 「自分でやりなさい」と仕事を押し付けるのではなく、子どもがやりたくなる環境づくりをすることが大事
- 自分で起きられるようになるまでのステップ
- 子どもと会話する
- どのようなサポートができるか話し合う
- 子どもを起こさない
- 子どもが1人でできたことを認める
- 「人の役に立つ喜び」を身につけさせることで、子どもは一生、健全なやる気を保つことができる
- 以下の動機は「外からの働きかけ」であるため、本当のやる気ではない
- 褒められて動く
- 叱られて動く
- 物で動く
- 「人の役に立つ喜び」を教えるには、子どもを褒めるのではなく子どもがした「コト」に対して感謝し、子どもが親のために働いたときに、親がどう感じたかの気持ちを教えるとよい
<×>「いい子ね」「えらいぞ」
<◯>「ありがとう」「助かったよ」「うれしかった」 - なぜ嬉しかったのか、どういう行動が嬉しかったのか言葉豊かに伝えることで、子どもの役に立つ喜びをより深く育てることができる
- 「やりなさい」という指示ではなく、「こういうことやってくれて、ありがとう」という感謝と共感を伝える
子どもを幸せにするしつけ
- 子どもをしつけるためには、まず「怒りの自動スイッチ」をリセットすることからはじめるべし
- 叱るのではなく、何に怒りを感じたか、何がどのように問題だったか、どうしてほしいかを子どもに伝わるように話す
- どう生活するかは、まず親が「枠組み」をはっきり示す必要がある。そのために親も、自分がどのように暮らしたいかを考えねばならない。例えば以下の項目について考える
- 早寝早起き
- 食事
- 身のまわりを整える
- 自分と人・自分の物と人の物の区別
- お金の使い方
- 勉強
- 言葉遣い・マナー
- 物の与え方
- 選択を与える
- テレビやゲーム
- 子どもの自由や創造性を潰さない、人と楽しく生きるための「ルール」をつくるのもあり
- 「枠組み」を設定したら、一貫性をもって接する(枠組みからはみ出してしまったときに、それを親が「ヘルプ」しない)
- 「ダメ」ではなく、できたときにそれを認める言葉を子どもにかけることで、しつけは強化される
- 親が望む子どもの具体的な言動がどれかを特定する
- 子どもがその言動をするのをひたすら待つ
- その場面でプラスのメッセージを視線を合わせて伝える
心を結ぶ聴き方・伝え方
- 子どもの声を「聴く」技術
- 黙る
子どもの発言に対してすぐに言葉を返さない
「どうして?」「何言ってるの!」「なにかあったのね。」など、どういうタイプの言葉であれ、それは親が「なんとかしたい」「なんとかしてやりたい」という親のエゴでかけている言葉である - 言葉の反射で子どもの心を開く
親が一番にすべきことは、問題をなんとかすることではなく、子どもの気持ちを「理解する」こと
そのために、子どもの言葉を繰り返す
例)子ども「ピアノやめる。もう行かない」
親(2、3秒の沈黙の後)「ピアノやめたいの?もう行かない?」
そうすることで、反発や聴いてもらえないという気持ちがなくなり、安心、聴いてもらえる、自問を始めるという気持ちが生まれる
「なぜ?」と質問すると、子どもは自動的に親を納得させやすい言い訳をはじめてしまうので、本音とは異なる可能性がある - 子どもの問題を解決する聴き方
- 反射や感情の理解をしながら子どもの気持ちを理解し、子ども自身に自分の気持ちを認識させる(だから腹を立てているのね)
- 一緒に考えることを提案し、話し合いをしたいかどうかを確認する
- 子どもがどうしたいかを確認し、話し合いの方向性をはっきりさせる
- 問題解決の方法をたずねる。このとき、できるかできないかは別としていろいろな解決策を一緒に考える。どんな解決策であっても否定しない
- いくつかの解決方法の中から、子どもに1つ選ばせる
- 子どもが選んだ方法を実行したら、何が起こる可能性があるかを話し合い、誰にとってもうまくいく解決策であることを確認する
- 実行の気持ちを確認し、子どもを力づけ、親が見守っていることを伝える
- 感情の反射で気持ちを汲み取る
人はいつも自分の気持ちに気づいているわけではないため、適切な言葉で気持ちを反射することで、理解されていると感じる(そうなの。だから、悲しくなっちゃったのね)
意見を伝えるのは、あくまで子どもが親の意見を求めたときのみ - 子どもを叱るときは「あなたメッセージ」ではなく「私メッセージ」を伝える
- あくまで冷静に、「私」が今どういう状況でどう感じているかを伝えると、子どもは自分が責められていると感じないため、しっかり話を聴いてくれる
本書を読んでみて
ここに書いたのはあくまで本書の一部ですが、なるほど確かに、自分が子育ての中で陥ってしまいそうな事柄がふんだんに事例として盛り込まれていて、ぐぬぬと唸ってしまいました。
というか、自分自身も結構本書で否定されているような育てられ方をされてきたような気も…(苦笑)
この本の通りに育てれば、素直な気持ちを持って自分で考えることができる子どもを育てることができるんだなと感じましたが、それには私自身がもっとちゃんと
- 「生活の枠組み」を考える
- 子育てに一貫性を持たせるために、夫と話し合う
といったことに取り組む必要性があると感じました。
それは、もしかしたら容易いことではないかもしれないですが、家族という1つのグループを育てていくために必要なことではないかと思った次第です。
子育てに悩んでいる人、この本まじでおすすめです。
子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)
- 作者: 菅原裕子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
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活字が苦手な人のために、イラスト版もあるみたい笑
ほな、まったね〜(`・〜・´)ノシ
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